枕で頭痛を改善できるのか
枕の高さの正解は
頭痛の改善や予防のために枕を買い替える方も多いと思います。当院の頭痛持ちの方でも10コ以上枕を買い替えている方もいらっしゃいます。枕選びで悩むのはやはり高さではないでしょうか。実際に施術をしていての質問においても、「高い枕と低い枕はどっちがいいのですか?」という質問がほとんどです。今回は頭痛改善という観点から頭痛持ちの枕選びについて整体的に考察していきます。
高さのある枕について
当院では、どちらかというと高さのある枕を好む人が多いかなと感じます。高さがあった方が首肩がスーッとするとおっしゃる方がいます。肩(肩甲骨など布団に接している面)より頭が上にあるので首が軽く伸ばされ、そう感じているのかもしれません。
水は高いところから低いところに流れますので、整体の脳脊髄液調整でも後頭部を圧迫しながら、頭部を少々高い位置で保持するという整体法があります。ですから、何となく首肩が楽になるというのは気のせいではないでしょう。
でも気を付けなければいけないことがあります。それは高すぎる枕です。枕が高すぎるとそれだけ頚椎が伸ばされます。長期間頚椎が伸ばされた状態でいると、頚椎は次第にストレートネックになっていきます。日中はパソコンやスマホでの悪い姿勢、夜は高さのある枕で頚椎にダメージを与え、24時間体制でストレートネックを強化しているのです。
ストレートネックは頭痛の原因になります。高すぎる枕は十分ご注意ください。。
低い枕について
高さのある枕を好む人もいれば、逆に枕があると眠りが悪いとおっしゃる方もいます。枕を使用しない、もしくはバスタオルを半分に折り高さとしたら1cm程度で寝ている方もいます。でもこれは間違いなく首を痛めます。枕がない状態だと関節や椎間板に負担がかかります。
頚椎椎間板ヘルニアの方が枕なしで仰向けになると首の痛みや手のしびれが強くなります。そこから高めの枕を入れると、さっきまであった痛みやしびれがぐっと減ります。また枕を外すと痛みとしびれがすぐに戻ります。これは枕のない状態が頚椎に負担をかけているかの証拠です。
低すぎる枕、枕を使わない状態でいると椎間板が弱くなったり、関節が変形します。すると頚椎が不安定になるので筋肉が余計に力を入れて支えなければならなくなるのです。椎間板と関節の分まで頑張るのです。これでは首肩の筋肉がガチガチになり頭痛を引き起こします。
首肩の凝りは緊張型頭痛の一番の原因です。低すぎる枕はご注意ください。
枕を変えて頭痛は治るのか
オーダーメイドの枕を試す方もいます。お店に行き実際に横になり測定して理想の形を追求し体現できたはずなのに、しばらく使っているとどうもしっくりこなくなり、せっかく作ったのに元の枕に戻る方も多いようです。
枕を変える前に頭蓋骨と頚椎を変える
測定して自分にピッタリの枕をつくったはずなのに、どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。それはその時の筋肉の張り具合や、骨格の歪み具合に合っていたものであり、体のバランスが変われば当然フィット感もなくなってしまうのです。
ですから歪みというものをそのままにして、枕選びをしていてはゴールにはたどり着けないということです。つまり枕を変えるのではなく、頭蓋骨や頚椎を変えることこそが第一歩なのです。骨格のバランスが改善すると関節の可動域が広がり柔軟性が増し、少々枕が高くても低くても柔らかくても硬くても順応性が広がり、首肩回りもスッキリし頭痛も減り始めます。枕選びを繰り返しているなら一度しっかり整体を試してみることを強くお勧めします。
頭痛改善に良い枕と眠りに良い枕は異なる
以前私が所属する整体の協会で、どの枕が頭頚部のバランス保持に有効か実験したことがあります。1万円を超えるような枕から、ホームセンターやスーパーで売っているような安価な枕までいろいろなラインナップです。お互い自分の整体法で矯正し、それぞれ割り当てられた枕で1か月寝てみて翌月の講習会で確認し合うのです。
結果、某スーパーの寝具売り場で販売している2000円しない程度の枕が一番でした。1万円以上もする頚椎枕やさまざまな安眠枕よりも頭蓋骨や頚椎の矯正効果が持続されていました。そこで私もその枕を試してみたのですが、とにかく寝付きも悪いし眠りそのものが悪いのです。私には合わないものと判断して1週間程でやめました。
つまり骨格に良い枕=頭痛に良い枕が安眠にも良いということではないのです。
頭痛改善と枕についての結論
頭痛の改善や予防という観点だけで言えば、高すぎる枕はストレートネックを引き起こし頭痛の原因になるということ。低すぎる枕は椎間板や関節を変形させ頭痛の原因になるということ。この2点に気を付けていただきたいと思います。
また、眠りという観点から言えば、骨格のバランスが改善すればご自分に合うと感じる枕の幅が広がるということです。ある程度高かろうが低かろうが気にならなくなるのです。歪みを放置して枕の買い替えを繰り返すことは、幸せの青い鳥を探していることなのかもしれません。幸せは遠いところを探しても見つからないそうです。一番身近なご自分の頭蓋骨や頚椎のバランスを見つめ直すことが大切かもしれません。




